『東大読書』

 

東大読書への5ステップ
 第一回(全五回) 
 

 

 


第一章 −仮説を作り、読む前に読む−
 


①文章が読めない原因の9割は“準備不足”
 
東大生は文章外のヒントも持った状態で文章を読み始めるため、読むのが速い。“文章外のヒントを得る力”が理解度とスピードを左右する。つまり、本を読むのが速い人はタイトル、カバー、帯の言葉を読むことで、吸収しやすいようにしている。
 
2つの準備
▷装丁読み=カバーや帯に書いてある情報だけでばっちりヒントが得られる
▷仮説作り=内容に関して仮説を立て、その本から何を学ぶのか目的を明確にする
 
 
②装丁読みで少ない情報から中身を推測する
 
タイトル、カバーや帯の文言からは『一を聞いて十を知る』が可能。なぜなら多くの本はタイトルにすべてを詰め込むから。例えばあなたが本の著者で、タイトルをつけるとしたら、中身の情報を凝縮したものにするはず。ならばタイトルから情報を多く引き出しておけば本を読む上でとても大きなヒントになる。
 
【装丁読みの手順】
1,タイトルからどういう情報が引き出せそうか考えてみる
2,引き出した情報を付箋に一枚ずつ書いてみる
3,帯の両面を読み得られる情報を付箋に1枚ずつ書いてみる
4,著者のプロフィールを確認して得られる情報を付箋に1枚ずつ書いてみる
5,1から4で集めた付箋は見直しに貼ってとっておき読み進める中でたまに見直してみる

 

【装丁読み、三つのコツ】
・分ける▶タイトルを分ける
・つなげる▶『分け』た言葉同士などをつなげて新しい情報を引き出す
・深読みする▶中身以外から情報を深く読む
▷文言や著者をネットで調べたりすれば少ない情報からでもヒントをたくさん得られる
▷目次を確認しながら考えてみる


例)『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく東大読書』で実践
・分ける;読む力、地頭力、いっきに、身につく、東大読書
・つなげる;二つの力がこの一冊で得られる、東大生は二つの力を持つ
・深読みする;東大生が実際にやっている読書法、
二つの力は独立するものではなくて近しい関係なのかも
 
 
③仮説作りで地図と現在地を手に入れる
 
「仮説作りとは、地図と現在地を手に入れること」
ジャングルから抜け出すには〈全体図・現在地・脱出法〉が必要だといわれる。
これを読書に当てはめるなら〈全体像、すでに持っている知識、読み方・目的〉となる。
つまり、まず著者が何を伝えたいのかを知り(=全体像)、自分はこの分野についてどれだけ知っていて(=現在の知識)、どのように読み進めようか(=読み方・目的)を考えるということ。

 

Point!
・カバーや帯や目次を見て大雑把な地図を作り進んでいく中で修正していく
・読者一人一人のスタート地点もゴール地点も違うから
 同じ本であっても読者によって地図の内容は異なる。
 
【仮説作りの四つのステップ】
1なぜ自分がその本を読むのかという目標をふせんに書いてみる
Point!「〜?」で終わる文は目的になりやすい
2目次を見ながら1で設定した目標をどうやってその本で実現する道筋を考えまとめる
3自分が現在(=読む前)、どの立場なのか=現状を考え道筋の下にまとめる
4実際に進み読み進めてみて仮説と違うところが出たらその都度修正する

 

【「仮説づくり」付箋の書き方例】
目標;心理学とは何なのかを知る
目標までの道筋;~の3つを理解することで達成
スタート地点;心理学について全く知らない
 
 
 
第一章まとめ
・読み始める前に情報を吸収する
・装丁読み、仮説読み
・目標、道筋、現状の順番で仮説を設定していく

 

 

 

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書

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